2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

異文化の語り方

文化人類学の入門書。文化人類学の足元を固めなおすような内容になっている。エンデというのが出てくるが、作家のエンデ氏のことではなく、著者が調査した東インドネシアの部族名称です。

計算機と脳

ちくま学芸文庫の自然科学(青い背表紙)はなかなかよい本を出してくれる。本書の初版は、50年近く前にラティスという小さな出版社から翻訳が出ているのだが、第2版の翻訳は初らしい。ノイマンがシリマン講義のために準備していたノートが元(病魔に倒れ…

人間の尊厳と八〇〇メートル

深水黎一郎氏の短編集。日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞したという表題作は、あまり面白くなかった。いわゆる「賭け」を扱った作品だが、私でも書けそうといったら失礼か。しかし、他の作品はとてもよかったので、読んで損した気はしない。 一応ミステ…

若者の労働運動

労働運動を扱った本は、実際の労働者のインタビューを長々と扱い、それに短い解説をつける形式のものが多いが、本書も主としてそうである。確かに「現実の声」としてはそうなのだろうが・・・

戦略とゲームの理論

松原望氏と小島寛之氏の共著。ゲーム理論の入門から応用まで扱うが、ちょっと説明不足なところもあり、初学者にはとっつきにくいかもしれない。私が興味深く読んだのは第6章で、ゲーム理論が統計学および確率論に与えた影響について小島氏が書いた部分。統…