ネコとネズミと帽子

 

 

 ネコがネコ用生成AIのCatGPTに話しかけていた。

ネコ「なあ、どこに行ったらネズミが取れるかな」

CatGPT「ねらい目はこの場所です」

ネコ「これはどこだ?」

CatGPT「通りの向こうの駐車場の側溝です」

ネコ「そうか、ありがとう」

 

 一方そのころ、ネズミも、ネズミ用生成AIのRatGPTに話しかけていた。

ネズミ「ネコに捕まることが怖いんだが、どこに逃げたらいいだろう」

RatGPT「おそらくCatGPTは、ネズミがこの場所を通ると予想するはずです。ネコはそれを鵜呑みにしますから、この場所は避けた方が賢明です」

ネズミ「そうか、ありがとうRatGPT」

 

 ネコは一日中、CatGPTの示した場所で待っていましたが、ネズミは現れません。待ちくたびれてもう一度、CatGPTに尋ねました。

ネコ「見つからないなあ」

CatGPT「おそらくRatGPTの入れ知恵でしょう。ここを避けるべきだと教えたんだと思います」

ネコ「じゃあどこにいるのかな」

CatGPT「うーん。逃げてるんでしょうね。ランダムに歩き回れば、見つかることもありますよ」

ネコ「頼りないなあ」

 それでもネコはCatGPTに教えられた通り、いろんな場所を歩き回った。するとネズミがいるではないか。

ネコ「よし、見つけた」

 ネコはネズミを追いかける。気づいたネズミはもちろん逃げる。トムとジェリーさながらの追いかけっこ。とうとうネコがネズミに追いついた瞬間、大きな帽子が落ちてきて、二人は捕まってしまった。

帽子「おお、やっぱりHatGPTは賢いな。おかげでネズミとネコをいっぺんに捕まえることができた」

 そして帽子は、ネズミとネコをむしゃむしゃと食べましたとさ。