著者の小野氏は長く神戸大学の教授（教養部→国際文化学部）をされた方だが、私は直接には存じ上げない。「情報」という言葉について、森鴎外が作ったのではないかという説が広まっていたが、それ以前に用例があることを詳らかにした研究で知られ、本書は退職…

スタンフォード大学経営大学院教授で男やもめ（？）の著者が、マッチングサイトでの自らの経験も交えながら、経済学の基本的な概念のいくつか（サーチ理論、シグナリング、逆淘汰など）をわかりやすく解説するもので、経済学を知らない人が学ぶのに適してい…

ミラ・ジョヴォビッチがヒロインを演じるサスペンスミステリー。彼女は連続殺人犯の顔を見たはずだが、ショックで相貌失認となってしまった。しかし、犯人の側は彼女の顔を知っていて、口封じのために狙いにくる、というストーリー。

コンピュータゲーム、ビデオゲーム、デジタルゲーム・・・。呼び方はいろいろあるだろうが、電子的な手段を用いたゲームの歴史を丹念にたどる大部の現代史。見田宗介や宇野常寛による歴史区分を援用しながら、ビデオゲームの歴史を、「理想の時代」「夢の時…

初期映画と前衛映画とにはさまれた時代である１９１０年代の映画は、これまでの研究の蓄積も薄く、映画史穴だったらしい。著者はまだ若い京大の助教だが、そこに力技でひとつの業績をなしとげた。それもロシア、仏独伊、日本のすべてに目配りをする形で。た…