2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

懐かしさは未来とともにやってくる

地域映像アーカイブについての書だが、なんといっても新潟大学に収められた実際の写真がおもしろい。踊る人、働く人、笑う人。一昔前の雪国の人々はこんな暮らしをしていたのかということが、実感としてわかる。

東川スタイル

「写真の町」を標榜し、国際写真フェスティバルや写真甲子園を主催する旭川郊外の町・東川は、珍しく人口が増えている町である。知る人ぞ知る東川町に生きる人々と暮らしを丹念に紹介した書。

共喰い

田中慎哉の芥川受賞作の映画化。原作を概略しか覚えていなかったが、楽しんでみることができた。話そのものは陰惨なもので、やや中上健次を思わせる。女を殴りながら性交する父親の「血」を恐れる高校生が主人公。主人公を演じる菅田君や、母親役の田中裕子…

危険なメソッド

クローネンバーグが描く、ユングとフロイトの確執、そして、ユングとその女性患者との愛。登場人物はほぼみな実在のようだが、もちろん事実について多少の潤色はあるのだろう。精神分析を科学だと主張したいフロイトと、科学の扱えない領域を掬いとりたいユ…

共喰い

田中慎哉の芥川受賞作の映画化。原作を概略しか覚えていなかったが、楽しんでみることができた。話そのものは陰惨なもので、やや中上健次を思わせる。女を殴りながら性交する父親の「血」を恐れる高校生が主人公。主人公を演じる菅田君や、母親役の田中裕子…

危険なメソッド

クローネンバーグが描く、ユングとフロイトの確執、そして、ユングとその女性患者との愛。登場人物はほぼみな実在のようだが、もちろん事実について多少の潤色はあるのだろう。精神分析を科学だと主張したいフロイトと、科学の扱えない領域を掬いとりたいユ…

カワイイ文化とテクノロジーの隠れた関係

横幹〈知の統合〉シリーズの一冊。カワイイを論じた6本の論文集で、工学や経済など多様なアプローチがなされている。

アートの力と地域イノベーション

東京芸大、金沢美術工芸大、そして京都にあるいくつかの芸術系大学が、地域と組んで行っているプロジェクトを紹介した書。大阪市立大学での研究が基盤となっている。

砺波市、氷見市

砺波市は南砺市の影に隠れて、情報化で注目されることはあまりないが、ICT強靭化についてお話を伺って、意外と面白いと思った。氷見は情報化計画がもうどこにもないことを知ってショックを受けた。

過去に触れる

田中純・東大教授の濃厚・芳醇な写真・映像評論。のっけから、twiiterの宮澤賢治ボットに感動した話で戸惑うが、読書の快楽を、その毒も含めて存分に味わわせてくれる。死体写真が多く出てくるので、心臓の弱い人は注意した方が良い。 第一部第2章「アーシ…

最強の国家権力・国税庁

タイトル通り国税庁について解説したものだが、あまり大したことは書いてないなあ。ただ、長者番付の廃止によって、企業の役員報酬がグンとあげられたという指摘(p.193)にはなるほどと思った。

海南市

地域情報化政策の資料収集で海南市に行く。海南市情報化計画をいただくことができた。帰りに和歌山駅で、直江利克・和歌山県警本部長(東大の同級生)とラーメンを食べる。すっかり白髪が増えていた。

水曜日のアニメが待ち遠しい

フランスには日本のアニメ好きが一定数いることは聞いていたが、本書の著者もその一人。自分の経験と重ね合わせる形で、フランスでどのように日本アニメが放送されてきたか、それがどのように受容されてきたかを語る。著者は結局、医学の道をやめて来日、ア…