2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

地域再生の罠

なぜ地域活性化策はうまくいかないのか。成功したとされる事例の安易な模倣や、土建工学者たちの利益第一発想といった構造的な問題があることを指摘する。特に、鉄道の廃止が地域を衰退させるという指摘に納得した。

子どものケータイ

子どもがケータイを利用する際の危険を強調した著作。いろいろと勉強になったが、危険なものとどう付き合うかという視点がもっとあってもよいのではないだろうか。

自然保護を問いなおす

環境倫理思想の系譜(たとえば、動物愛護運動、森林管理思想、超越主義、エコロジー概念)などをさぐり、自然の価値を問い直す新書。第三章は具体例として、白神山地の自然保護問題について詳しく論じられている。

iPad英語学習法

iPadおよびiPhoneを使った英語学習法を紹介。英会話の上達の秘訣は、「自信」と「魅力」と「つながり」というのが著者の主張だが、おそらくそうだろうなと思う。 特にYouTubeでのオススメ教材を教えてくれるのがありがたい。たとえば、sozoexchangeや、Jenif…

関西に戻った。 妻と堺に行き、堺市立文化館でチェコアニメを見る。 ヨゼフ・パレチェク「カバのティリーネック」 ヨゼフ・パレチェク「ちびとらちゃん」 ブジェチスラフ・ポヤル「真夜中の大冒険」 ヴァーツラフ・ベドジフ「おじいさんは40人」 ヴァーツ…

縞々学

「リズムから地球史に迫る」という副題が、本書の内容をよく表している。地球にはさまざまなリズムがある。自転、公転、太陽黒点、ミランコビッチ周期、太陽系公転まで、もしこうした周期を解明できれば、たとえば気候の予測なども夢ではない。地層や化石、…

ありがたい言及。院生に幸あれ。 http://ameblo.jp/languid-graduatestudent/entry-10628318725.html

ミツバチの羽音と世界の回転

夜は練馬公民館で、映画「ミツバチの羽音と世界の回転」を見る。祝島における上関原発反対運動をテーマとしているもの。小規模分散型のエネルギー政策への転換を説く。ややスウェーデンや自然エネルギーを美化し過ぎているきらいはあるけれど、なかなかよい…

午後はICC、目黒区美術館、東京都写真美術館を回る。

東京都庁

午前中は東京都庁で、離島地域の情報化に関する資料収集と取材を行う。小笠原諸島までの光ファイバー敷設を担当しているのは、小笠原村ではなく都庁なのだ。麻生政権最後のバラマキ(平成21年度補正予算)の威力はすごい。

酒田市役所と庄内町役場で地域情報化政策の取材。合間に本間美術館などを鑑賞。その後、東京へ。

酒田港から飛島へ。無料のレンタサイクルを借りて島を回る。東北公益文科大学の学生さんたちが数名、島に泊まりこんでガイドなどのボランティアをしていることに感心した。

伊丹空港から仙台空港へ飛び、栗原市役所、および登米市役所で地域情報化政策の取材。そのまま酒田へ。

青ヶ島の村落構造と社会組織

離島本の中でも、青ヶ島に関するものは珍しい。人口約200名の島で、どうような生活が行われているのか、家族構成や年中行事、宗教儀礼などの点からフィールドワークしたもの。実際の調査期間は、夏の一ヶ月と正月のみで、重厚さには欠けるが、一通りの知…

「普天間」交渉秘録

元・防衛事務次官の守屋武昌氏の手記。氏にはあまりよい印象を持っていなかったが、本書は面白かった。守屋氏なりに、普天間基地移転交渉を取りまとめるために奮闘したことが分かる(同時に、防衛庁の防衛省への昇格のための根回しにも力を注いでいる)。し…

情報化とデジタル・ネットワーキングの展開

同じ著者による「デジタル・ネットワーキングの社会学」の続編。むしろ実践の書と言える。「アカコッコ:三宅・多摩だより」を発送するなど、三宅島避難住民への支援を実際に行っているところは立派だ。

スプートニクの落とし子たち

著者は1940年生まれで東工大や中央大で教授を務めた人だが、著者たちの世代はソ連の「スプートニク」打ち上げで、国全体が理工系に邁進したため、理工系への進学者が増えた時期だという。そんな中、当時の日比谷高校から東大理?というエリートコースを進…

ゼロから始める都市型狩猟採集生活

情報社会論の歴史認識では、狩猟採集社会→農業社会→工業社会→情報社会といった発展図式を考えるものだが、著者によれば、現代の大都市(実際に例に挙がっているのは東京)では、所持金がゼロ円でも、「狩猟採集」によって生きていくことが可能だという。著者…

実践行動経済学

原題はnudgeで、「注意や合図のために人の横腹などを軽くつつくこと」という意味らしい。人間の意思決定がどのようなバイアスを持ち、どのような意思決定を行うのが賢いのかを話題にしたものだが、著者の一人がキャス・サンスティーンだというのがちょっと意…

科学との正しい付き合い方

サイエンス・コミュニケーターが描く、「一般人のための科学」論。「疑うことが重要」「理系だけに任せない」といった提言はまさに正論だが、著者も書いているように、「サイエンス・カフェ」を行っても、実際にくるのは一般人というよりマニアである。これ…

プリート・パルン傑作選

前述の通り、神戸アートビレッジセンターで、プリート・パルンの作品群を見た。『パルノグラフィ』と題するドキュメンタリーでは、プリンプトンや山村浩二との交流が描かれていたが、なるほど、大胆なデフォルメなど、この2人の作品と(模倣ということでは…

神戸アートビレッジセンターに、エストニアを代表するアニメーション作家であるプリート・パルン作品の3プログラムを見に行く。作品はよかったのだが、帰りの電車で事故があり(踏み切りで自転車と接触したらしい、いたずらだろうか?)、帰宅が遅れたのは…

日本の税をどう見直すか

土居丈朗氏を中心として、経済学者のグループが執筆したものだが、どうも先に「法人税を下げ、消費税を上げる」という結論ありきで、その論拠を探しているような部分が見え、感心しない。法人税を下げても、国際競争力の増強につながらないことは、野口悠紀…

松岡正剛の書棚

編集工学の大御所であり、大の読書家である松岡氏が、丸善の丸の内本店に「松丸本舗」という独特のコーナーを作った。本書はその解説が主。こういう本を読むと、さらに読みたい本が増えてしまって困る。多数の本が紹介されているが、書誌情報が詳しくない(…

日本人の階層意識

数理社会学者の数土直紀氏が、日本人の階層意識(自分がどこの階層に所属していると主観的に判断しているか)が、どのような要因によって影響を受けているのかを分析した労作。階層意識については基本的に、1955年から2005年までの5年ごとのSSM…

山間地政策を学ぶ

山間地政策の入門書。フィールドワークから統計的な手法まで含まれているが、やはり現実に取材した部分(熊本県の事例がとられている)が面白い。

ised 倫理篇

東浩紀氏を中心に組織され、当時大きな話題を呼んだ「情報社会の倫理と設計」の単行本(もう一冊が設計篇)。ホームページ上でだいたい通読したのだが、やはり紙の本になっている方が便利だ。東氏のほか、鈴木謙介氏、北田暁大氏、辻大介氏などが登場して、…

新城市、田原市

飯田から飯田線で南下。美しい天竜川の渓谷と、秘境駅をゆっくり楽しむ。新城市役所で地域情報化政策の取材。今回の取材行の中ではもっとも収穫が大きかった。豊橋から豊橋電鉄に乗り、田原市役所でも取材。家に戻る。

DEEP TIME of the MEDIA

洋書だが原書ではなく、ドイツ語からの英訳。原題は「メディアの考古学」といった意味のようだが、英訳でタイトルが変わっている。分野としてはメディア史、それもほぼ19世紀以前が対象で、われわれに馴染み深いテレビやコンピュータが出現する前の時代で…

千曲市、東御市

千曲市役所、東御市役所、とうみケーブルテレビ(旧北御牧村)で地域情報化政策の取材。長野でレンタカーを借りた。明日のことを考え、南信の飯田で返す。 飯田で宿泊。