2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧
最近さっぱり息子のことをこのブログには書いていないけれど、順調に育っていて、もうすぐ一歳半になります。一歳児がこんなに激しく動き回るものとは、子供を持つまで知りませんでした。家の中はぐちゃぐちゃです。子供を持つ前から散らかし気味でしたが、…
雑誌「大学への数学」の連載をまとめたもの。大学入試問題を素材に、「先生」と「太郎」とが対話形式で話を進める。数学好きの高校生・受験生にお勧めできる。コーシーの不等式を使いこなしたいものだ。
科研費基盤研究A「21世紀市民のための高次リテラシーと批判的思考力」の研究成果で、30人以上の研究者が執筆しているけれど、あまりに人数が多く、内容も幅広く、通読するには相当の気合が必要ではなかろうか。
雑誌「大学への数学」の連載をまとめたもの。大学入試問題を素材に、「先生」と「太郎」とが対話形式で話を進める。数学好きの高校生・受験生にお勧めできる。コーシーの不等式を使いこなしたいものだ。
科研費基盤研究A「21世紀市民のための高次リテラシーと批判的思考力」の研究成果で、30人以上の研究者が執筆しているけれど、あまりに人数が多く、内容も幅広く、通読するには相当の気合が必要ではなかろうか。
19世紀の末、幻燈などの映像装置が日本でいかに導入され、普及し、それがどのような影響を及ぼしたのかを社会史的に探る、東京大学に提出された力作の博士論文。
メキシコ国境の町で、女性たちがレイプされ殺され、埋められるという実際の事件を基にした映画。ジェニファー・ロペスが、真相を追う女性ジャーナリストを熱演している。
京大の美術史家、岡田温司教授の論文集。セザンヌやクレー、そしてお得意のモランディなどを論ずるが、19世紀末に流行したという「オプトグラム」(眼球の網膜に映った画像を取り出す)の話は怖い。死刑執行された人の眼球を取り出して、最期に何を見たか…
ルネサンス史の泰斗が描く印刷革命。グーテンベルクの失敗や、印刷業における過当競争など興味深い記述が目白押しである。コロンブスの息子が大蔵書家になったことも初めて知った。
「鏡はなぜ左右を逆転するのか」という問題が、実は単純ではなく、「多重プロセス」(視点反転、表象反転、光学反転)に依っているという独自の理論が説明される。慢性疲労症候群に苦しめられたことを書いている「あとがき」は涙なしには読めない。
ジェレミー・ベンサムについては、著作集に挑戦してみたいという気持ちもあったのだけれど、どうにも膨大らしく、すっかりその気は萎えた(笑)。本書はベンサム論集だが、私のようにパノプティコンに関心の中心のある人間にとっては、板井広明氏の第7章と…
1920−30年代に活躍したフランスの作家・写真評論家ピエール・マッコルランの文章を集めたもの。フランスでももはや、ほぼ忘れられている人らしいが、そんな本がきちんと日本で翻訳されて出版されるのは素晴らしいことだ。
歴史学者が書く知識論・情報論。知識の収集、分析、使用などが論じられる。19世紀末って、「博物館の時代」なのですね・・・。「2」とあることから分かるように続編であるのだが、独立して読んでも何の問題もない。
志半ばで亡くなった、東京新聞記者の遺著。著者の市川氏は、特に「共謀罪」や「秘密保護法」に対して反対の論陣を張る、一本筋を通すジャーナリストであった。ほか、コラム「若者いじめの国」が忘れがたい。「私の世代の就職も楽ではなかった。けれど、若者…
本書で言う「イメージ」はいわゆる「映像」よりも範囲が広く、心像や絵画、彫刻など美術全般を含んでいて、「美術史」の本と言ってよいだろう。ドイツでは幅広い議論を呼んだ著作だそうだ。
エジソンが映画産業にいかに足跡を残したのか、丹念にたどる。大統領暗殺犯の死刑執行を再現した『チョルゴシュの処刑』といった作品も制作しているのだな。
科学技術と社会との関わりについて探究した論文集。個別の論文の中には面白いものもあるのだけれど、これを一冊にしても教科書としては使えないだろうな・・・。
同じ著者の「ルポ 電王戦」の続編的な性格の本。電王戦で対決した棋士たちと、プログラム開発者たちの壮絶な(?)人生が語られる。羽生さんが言うように、将棋の世界はもはや「強くなるための道筋は高速道路だが、その後が大渋滞」なのだろうか?
雑誌『ユリイカ』に発表されたマンガ論が主。私はマンガをほとんど読まないので、元ネタがよく分からないのが残念だが。第4章の伊藤若冲論が面白かった。
巨額の資金が動く現代アート市場。もっとも、そこで動いている人物は数少なく、成金が参入してもカモにされる。いかにして現代アートの「スター」が作られるのか活写されている。
パリのヌードショー劇場である「クレイジーホース」の舞台と、それを支えている踊り子さんや演出家、経営者などの実際の話し合いを、ドキュメンタリーで見せる。いやらしさは全くない。
一度は読まなくてはならないと思っていた。 東大法学部在学中に学徒出陣、少尉として22歳で戦艦大和に乗り込んだ著者が見たものは何であったか。敗戦が近いことはみな分かっていて、その中で大和とともに「花と散る」ことをいかに自分に納得させるのか。若…
もしも何らかの理由(天災、戦争、感染など)で多数の人が亡くなり、科学文明が失われてしまったら、生き残った人々はそれをどのように再建すればよいのだろうか、という問題を考察した書で、とても興味深く読んだ(もちろんそうした事態が起きないのが一番…
「食事」「人間関係」に始まり「退職後」まで、10のライフスタイル・ライフコースに関するテーマを、エビデンスベースで考察する。インターネット調査を基にしている章はいかがなものかと思うが・・・。最も参考になったのは第9章「仕事」で、なぜ非正規…
科学的な本ではないのだが、大胆なビジュアルを使って、本を読むという行為に注目する大胆な試み。まあ見ればいろいろとびっくりするでしょう。
際立った特徴があるわけではなく、また、右傾化の中に多くのものを含めすぎている感もあるが、事実をよくまとめてあるので現代日本政治を振り返るのには好適。
生物統計学を基礎から丁寧に語る書。数学は統計学に必須ではないと言い切る。「自由度」の説明などにがていねいに書かれている。
多層ニューラル(神経的)ネットワークを用いた機械学習(コンピュータが自ら判断などを学んで行く)である「深層学習」の解説書。映像解析などによく利用される手法。
階層意識を決めるのはいったい何か、という問題が深く追究されるのだが、私が一番気になったのは、「社会階層的に恵まれた層が、市民活動に参加することが減っている」(p.222)という指摘だった。今の金持ちは利己的ということだよね。
さわらぎ・のい氏(漢字が出ない)と会田誠氏が、戦争画について具体的な絵画を前に語り尽くす。さわらぎさんが、大塚英司的な風貌であったことが一番のショック。それにしても久保克彦の戦死は無念だ。生還していれば戦後のグラフィックを支える中心人物に…