2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

セゾン・ド・ヒミコ

ゲイであることを告白して家族を捨てた父と、捨てられた娘との再会。老後を身を寄せ合った暮らすゲイ達の本音と建前といったものを描く。それなりにうまくできた物語だが、ゲイ達は美しくないし、人工性が鼻につくところがあって、感動するとはいかない。メ…

日本人の情報行動2005

東京大学社会情報研究所(現・情報学環)が5年ごとに続けてきた「情報行動センサス」の最新版。私も院生のとき、ちょっとだけ「日本人の情報行動1995」(ISBN:4130501380)に執筆したことがある。現代日本人の、インターネット利用行動や、テレビ視聴行動…

遠くの都市

ジャン・リュック・ナンシーのロサンゼルス論を中心に編集された本だが、ナンシーの論文は比喩的で分かりにくい。若林幹夫氏の論文は明快でよいが・・・ともあれ、ロサンゼルスという都市の病理が、コンパクト・シティとは真逆の、ふしだらな拡散状態にある…

茅ヶ崎市、掛川市

茅ヶ崎市役所、掛川市役所で地域情報化政策の取材。掛川は二度目。市役所を出たところで、天竜浜名湖鉄道がちょうどやってきたので、初めて乗る。しかし、典型的なお見送りダイヤで、天竜浜名湖鉄道が着いたところで東海道線が発車していた。あああ。

埼玉県、さいたま市、熊谷市、本庄市

埼玉県庁、さいたま市役所、熊谷市役所、本庄市役所で地域情報化政策の取材。

茨城県庁、ひたちなか市、日立市、いわき市

水戸スーパーホテルを出て、偕楽園の横を通り、あるいて茨城県庁へ。地域情報化政策の取材。その後、ひたちなか市役所、日立市役所、いわき市役所で取材する。

口語訳 古事記

三浦佑之氏による労作、古事記の現代語訳を通読した。その上であえて言うのだが、古事記というのはくだらない、価値の低い本ではないのだろうか。変な神話物語がずるずると書かれていて、内部矛盾も多い。古事記を高く評価したのは、周知のごとく本居宣長『…

古事記のくだらなさ

原宿で新潟検定を受ける(笑)。その後、水戸に移動。水戸芸術館で展覧会「夏への扉」を見るが、奈良美智を除いてほとんどごみだった。ごみを現代美術として称揚するのはもう止めたらどうか。http://www.arttowermito.or.jp/natsutobira/natsutobiraj.html …

山之口貘のこと

今日の朝日新聞の「be」に、詩人・山之口貘のことが出ていた(http://www.asahi.com/travel/traveler/TKY200703240107.html)。私の生まれる前、1963年に亡くなった彼と私は、もちろん面識はない。しかし、私の母や祖母は、家の近くに住んでいたこの「貧…

今日は卒業式です。M君の欠席は残念ですが、2人の卒業生に花束とお菓子をもらいました。ありがとう。ボルターとグロマラの翻訳「メディアは透明になるべきか」、やっと本屋の店頭に並び始めたようです。ぜひよろしく。 http://www.bk1.co.jp/product/27710…

NHK問題

新書に多くを求めてはいけないのかもしれないが、非常に物足りない。あちらこちらの本・論文等をつまみ喰いしているが、心に残ってくるものがない。

低度情報化社会

ネット取引、ケータイ、SNS、著作権関係など、情報社会を批判するよくある本の一つだけれど、いくつか有益な情報も含まれていた。一つは、著者はビジネスマンとしてライブドアとも取引をした経験があり、堀江氏が実際に書いたプログラムについて、プログラミ…

反情報論

岩波書店のシリーズ「時代のカルテ」の一冊。だが、内容が薄くてつまらない。並の新書以下である。このシリーズはいったい何を狙っているのだろう?著者・赤木昭夫さんの昔の本には有益なものも多々あったのだから、シリーズ編集者のせいか?

の思考

著者は大阪大学に属する人類学者だが、これは不思議な本だ。学術書というよりは、エッセイと見るべきなのだろう。冒頭で言及されるパワーの「オーディット・ソサエティ」論は私も読んだが、オーディット(会計監査、広い意味での自己点検)がはびこる社会に…

多元化する「能力」と日本社会:ハイパー・メリトクラシー化のなかで

著者の本田由紀氏は、東大の社研を経て現在は情報学環の助教授をしている人。メリトクラシーとは、(生まれや性格ではなく)能力にしたがって人々が選抜される仕組みのことだが、ハイパー・メリトクラシーというのは、個々の場面に応じた、情動的なものも含…

こんな懐かしい曲もYouTubeに。ありがたい、はらいそ。http://www.youtube.com/watch?v=PqCJZGgzBII

眼の誕生

カンブリア紀における「眼の発明」が、生物進化に与えた大きな影響を論ずる。図らずも今日読んだ2冊は、聴覚と視覚に関するものだった。

音と文明

壮大なスケールの音文明論、あるいは音環境論。著者は芸能山城組の創設者で、音楽家としても知られる。内容の妥当性は私には判断できないが、人間の感知できない音の持つ重要性や、西洋音階の狭さが強調される。「絶対音感」に対して批判的な見解であるのも…

今日東海道線(JR神戸線)に新駅「さくら夙川」が開業だそうだ。 実は私は昔から、この「夙」の字が怖くて仕方がない。「夙」という字の中身は、「死」「殊」「残」などの偏である歹、「いちたへん」「がつへん」に見える。この歹の部分はもともと、骨を表す…

理由なき落下

今朝起きたら、居間の電気の笠(プラスチック)がなぜか落ちて割れていた。幸い怪我人は出なかったものの、笠だけ取りかえることはできるのか不安。買い換えるとなると確か1万円くらいする(涙)。 気をとりなおして、26回目の献血へ行く。

大学再生への具体像

大学改革を扱った書物は少なくないが、この本が一番説得力があった。著者は教育社会学者で、名古屋大学および桜美林大学で教授を務めた経験から、きわめて具体的な大学改革へのプログラムを示す。大学の置かれた外部環境の変化として、「介護ケアの市場化」…

西瓜

台湾のツァイ・ミンリャン監督の作品で、評判がよかったので見てみた。確かに、ところどころに面白い画面があるが、全体として話は詰まらず、また、AV男優が主人公のためもあるが、ムダにワイセツである。俳優がいきなり歌いだすシーンはいかにも後進国然と…

大学で朝から会議、夜はKAVCで映画を見る。

情報と通信の文化史

著者の星名氏は郵便史の研究者で、その部分はよいのだが、それ以外の部分は基本書・啓蒙書・一般書などを書き写している部分が多く、入門的にしか使えないだろう。構成も一貫していない。

記憶する台湾

日本台湾学会での企画から生まれた、カルスタ系の学術書。日台両国の研究者十余人が執筆しているが、台湾側の研究者の方が力がこもった論考を寄せているとの印象を持った。特に、藤井省三、吉見俊哉両東京大学教授の論考は、「おつきあい」程度の仕事のよう…

身ぶりと言葉

人類学の本だが、メディア論でも古典とされる本の一つ。原著は1964年だから、私の生れる前か。アマゾンで古本でも10000円の値段がついていてびっくり。asin:4105107011

わるいやつら

私はあまりテレビの連続ドラマを見ないのだが、珍しく楽しみにしていた「わるいやつら」が終わってしまってちょっと残念だ。松本清張は、若いときに熱中して読んだ作家の一人。「点と線」「ゼロの焦点」「眼の壁」「砂の器」といった作品が当時は代表作だっ…

教授会、大学院教授会。体調悪し。えーん。

Hさん夫妻と会食。おいしいお店で満足。

ユメ十夜

夜は映画「ユメ十夜」を見る。漱石の短編小説を原作とした十人の監督によるオムニバス映画。だがふざけすぎで、あれでは漱石がかわいそうだ。中では市川崑がいちばんまし。青空文庫で原作が読めます。 http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/799_14972…