2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ネットワークはなぜつながるのか

うーん、分かったような、分からないような・・・

ニューエコノミーの研究

フランスのレギュラシオン経済学者・ボワイエの著書。われわれ日本人はついつい、米英中心の考え方をしてしまいがちだとう思うけれど、それを相対化するのにフランスの学者の所説は貴重だと思う。本書でも、いわゆる「ニューエコノミー論」(情報通信技術に…

美術館の政治学

ほぼ同世代の美術評論家・暮沢剛巳氏の著作。『美術手帖』に連載された記事に加筆訂正したもので、「日本民藝館」「セゾン美術館」「遊就館」「ICC」などの美術館・博物館を、政治的に分析している。ハッとする指摘もあるが、170ページの「青森オーガ」と…

選挙結果を見て

参議院選挙の結果は、おおむね妥当なものではなかろうか。民主は、もう少しうまくやればあと数議席伸ばせただろう(同じことは自民にも言えるが)。大分で民主と社民が選挙協力をすれば必ず勝てたし、福井、鹿児島もあとわずかだった。新潟で民主2議席独占…

内閣制度

東大出版会「行政学叢書」の一冊。教科書的な記述が大半だが、議員内閣制におけるイギリス型と日本型の違いを明晰に述べた個所(イギリス型では内閣が政治の最高指導機関であるのに対し、日本型では内閣は儀礼的な「空虚な中心」、官僚が行っている行政の仕…

発明マニア

急逝したロシア語通訳者・米原万里氏のエッセイ集。発明本というよりは、政治批判や社会批評の色彩の方が強い。

ネパール王制解体

2006年、ネパールでは4月革命が起こり、ギャネンドラ国王の絶対に近かった権力の一部が民衆へと移った。本書はネパール在住のジャーナリストによる、ネパール政治の解説書だが、ネパールの王たちがこれほどひどい政治を行ってきたとは、私は知らなかっ…

日本はなぜ諍いの多い国になったのか

ケータイの不安定な人間関係、キャラをかぶっての交際、荒れる成人式、優等生の引きこもり、キレるお客様といった、現代における病理を、「マナー神経症」「仲間集団が不安定なものになっているがゆえに、過剰に仲間集団への気遣いが発生している」と著者は…

The Face on the Screen

「テレビの顔」研究に使えるのではないかと思って読んでみたが、「ダイアナ妃」など具体的な人物をめぐるエッセイ集で、あまり参考にはならないか。著者はオーストラリアにあるニューキャッスル大学で、映画および文化研究を担当する講師。

アインシュタインレクチャーズ@駒場

東京大学教養学部で行われた全学自由研究ゼミナール「アインシュタインと現代物理学」の講義録。相当に難しい。東大の文系学生はこれを聞いて理解できたのだろうか。できたのだとしたら、大学生の学力は低下などしていない。

廃棄された生

ジグムント・バウマンの2004年の著作。グローバル経済の中で、多くの人がシステムによって「不要」と見なされ、「廃棄」されている現状を告発する。今日の成功者にしても、明日はどうなるか分からない・・・。旧来の「ビッグブラザーⅠ型」が包摂を基礎として…

市民が主役の自治リノベーション

恩師・須藤修先生の監修。電子自治体化への熱狂は、失望に変わりつつあるが、デジカメや電子マネーが当初から必ずしも順調に普及しなかったように、今、電子自治体は「水面下でその勢力を拡張しつつある」とし、市民が主役となる制度をITによって築きあげね…

私説放送史

「私説」と銘打ってあるけれど、きわめて標準的・中庸を得た放送史の本として使える。著者はかつて、TBSで名プロデューサーとして鳴らした大山勝美。

正義の罠

正義つながりでもう一冊。田原総一朗が、リクルート事件を主たる題材に、検察の暴走(および、それを支えるマスコミや世論)を批判する。ここに書かれてあることが本当ならば、逮捕されたら終わりだ。検察官が「絵」を描き、暴力や恫喝を使って被疑者を陥れ…

責任と正義

いま正義を語るのは難しい。ナイーヴな形で語ることはできないし、かといって、そんなものはないと開き直ることもまた、非難されるべき振る舞いとなってしまうだろう。本書は、未だ残るリベラリズムへの希望を、北田暁大氏が真摯に追究したもの。はっきり言…

いわき荘から車で大館能代空港へ。レンタカーを返し、小さな飛行機(満席に近い)に乗って伊丹に戻る。大阪はやはり暑い。写真は恐山の「血池地獄」。

三沢市内の寺山修司記念館を見学。展示品の多くが、机の引き出しの中に隠れているという凝ったつくりになっている。外観もおもしろい。その後、恐山を見に行く。聞きしに優る、異様な聖地。山々に囲まれ、湖に面し、あちらこちらで硫黄が沸き出し、「血池地…

朝方、津軽半島へ。青森は4度くらい来ているが、津軽半島は初めて。竜飛岬まで行き、有名な「階段国道」も歩く。青函トンネル記念館で、トンネルを支える高度技術に感動。津軽中里駅、五所川原を経て昼過ぎには青森市内に戻り、図書館で資料収集。夜は八戸…

弘前市役所、青森市役所、青森県庁、八戸市役所で地域情報化政策の取材。八戸市役所のみなさん、見てますか?私は本物です(笑)。

秋田県で地域情報化政策の取材中

由利本荘市、横手市、大仙市で地域情報化政策の取材。由利本荘の方式は巧みで、他の自治体にも参考になるだろう。ただし、犠牲も伴うが・・・。男鹿市は収穫なし。大潟村はこれからに注目。 弘前スーパーホテルに宿泊。

新潟

夜行バスは時間通りに到着。新潟の朝です。 新潟県庁、 新潟市役所、新発田市役所で地域情報化政策の取材。大きな収穫あり。ムリして来てよかった。中身はまだヒミツ。

明日から新潟

明日は新潟に出張なのだが、折悪しく地震があり、乗るつもりでいた夜行列車も運休となってしまった。急遽夜行バスを予約したが、道順の変更で遅れる可能性が大らしい。すでにアポも取ってあり、もったいないのでどうしても行く。その後は、秋田県・青森県と…

謎の一万円

毎日新聞ニュースより <謎の1万円>姫路、神戸、大阪の霊園でも昨夏に計29万円 [ 07月12日 18時59分 ] 「謎の1万円」が各地で見つかっている問題で、兵庫県姫路市と神戸市、大阪市の霊園でも昨年7〜8月、計29万円が見つかっていたことが12日分か…

ますます怪しい

元長官・緒方容疑者の訴追求めず、総連が確認書提出 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の土地・建物を巡る詐欺事件で、朝鮮総連の代理人である土屋公献(こうけん)弁護士(84)は14日、朝鮮総連としては、東京地検に逮捕された元公安調査庁長官…

大人のための日本地理

それなりに分かりやすい良書だけれど、1章から5章まで自然地理で、人文地理が6章・7章だけというのは、私には残念。

オークション理論の基礎

ゲーム理論をベースにしたオークション理論について解説する。ゲーム理論の本は何冊も読んだのだが、どうも私の思考法となじまないらしく、しばらく経つと忘れてしまい、読んで思い出すような状態(笑)。それでもこの本は面白かった。入札値を吊り上げてゆ…

言語態分析

一通り通読したが、著者・原さんの広い学識にまだついていけていないところがあるので、また再読しよう。著者が言うように、本書は「言語態分析・序」と名付けられるべきもので、ここから言語態分析の沃野が広がってゆく原点だ。 前半は理論的な部分で、普通…

NHK vs 日本政治

原題を直訳すると「日本における放送政治:NHKとテレビニュース」ということになろうか。かつてジョンソンが日本の通産省を分析したように、カリフォルニア大学サンディエゴ校の教授が、外からNHK,そして日本政治を分析している。日本人のわれわれからすると…

雇用融解

特に深刻なものを集めているのだろうけれど、この本で挙げられている事例はひどい。企業が、非正規雇用者を、いらなくなったら簡単に首を切れる「便利な安全弁」として使っていることがよく分かる。先日グッドウイルが買収した「クリスタル」という会社、林…

筋を通すということ

原宏之さんのブログ「教養の道」(http://mahamaha.cocolog-nifty.com/kyoyo/)に、原さんが見舞われた『フーコーの後で』出版トラブルに関する長文が載った。読んでいるうちに、怒りと感動を禁じえなかった。編者の側は明らかに不当なことをしている。出版や…