キュレーションの時代

ITジャーナリストの第一人者である佐々木俊尚氏の著作。情報が氾濫する中で、それをキュレートする役割が重要度を増すというのが骨子なのだが、その骨子を支える肉の部分が豊富で面白い。特に、美術の話題が豊富で、アウトサイダー・アートの話や、シャガールの話題など、飽きさせない。第二章の「背伸び消費の終焉」も、われわれの消費生活の変容の一端を確かに捉えていると思う。
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)