アップル帝国の正体

元々私は、アップルという会社を、あまり好きではなかった。コンピュータもウィンドウズ系をずっと使っているし、iPod1はうまく使えずに壊れてしまった。だが、数年前からiPhoneユーザーになってしまい、今ではもはや手放すことはできない。
さて本書は、アップルがいかに日本企業を「下請け」化し、支配を及ぼしているのかをテーマにしている(アップルは秘密主義の会社で、取材は難航している)。iPhoneには、シャープやソニーの先端技術が惜しげもなく投入されているが、シャープやソニーがいかにアップルに屈服することになってしまったのか、本書の記述から浮かび上がってくる。今後のものづくりを考える上で、外せない一冊だろう。