イギリス映画と文化政策

副題にある通り、ブレア政権以降のイギリスの文化政策を扱った論文集。第2章の56ページにちょっと変な表現があるのが気になった。

しかしながらキャメロンは、暴動を「純粋かつ単純なる犯罪」と扱い、その要因を政府の緊縮政策から派生した「貧困ではなく・・・暴力を讃え、権威に逆らい、権利だけは要求するが、責任を負うことを厭わない文化」(15 August 2011)にのみ求め、裁判所は性急かつ過酷な懲罰を暴徒に課していった(エグリントン 2011:85-88)。

エグリントンとあるのは、この章の著者であるエグリントンみか氏自身で、要は自分の論文を利用しながら論じているわけだけれど、引用中の「厭わない」は「厭う」でないと意味が通じないのではなかろうか。
イギリス映画と文化政策――ブレア政権以降のポリティカル・エコノミー