弘文堂の新しいシリーズ「現代社会学ライブラリー」の一冊。ターゲットは学部生なのだろうか。思ったよりも薄く手軽な造本だ。本書の著者は、『書棚と平台』の柴野京子氏で、出版産業の現在について、第一部「出版といういとなみ」、第二部「デジタル・インターネット時代の出版」、第三部「本と出会う空間」の三部12章構成で語る。日本の出版産業が、数多くの出版社と書店を少ない取次がつなぐという「砂時計のような形」であるのに対し、欧米ではメディア・コングロマリットが多くの出版社を支配し、買収が繰り返されている(p.33)という指摘は重要。そのことで出版の中身も変わってくるのだろうか。
