夢十夜を十夜で

夏目漱石の「夢十夜」は、何度か読んだけれど、上手なお話という程度にしか考えていなかった。あえて言えば、自分でも「夢十二夜」くらい書けるつもりでいたのである。それが思いあがりであることを思い知らされた(笑)。
本書は、「学魔」高山宏氏が、明治大学で行なった授業を基にした著作なのだが、夢十夜のなかに秘められた、意識的、無意識的な仕掛けを次々と暴いて行く。小説を深読みする楽しさを教えてくれる一冊。小説好きにはもちろん、小説をあまり読まない人にも読んでもらいたい。

夢十夜を十夜で (はとり文庫 3)

夢十夜を十夜で (はとり文庫 3)

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

ユメ十夜 [DVD]

ユメ十夜 [DVD]