白いリボン

ドイツの巨匠、ミヒャエル・ハネケ監督作品。ハネケの映画は、実はほとんど見ている。そのすっきりとして美しい画面と、謎を残す後味の悪さ(?)が特徴。
この作品は、第一次世界大戦直前のドイツの農村が舞台。語り手は村の小学校教師。男爵が支配する封建的な土地柄で、次々と奇怪な事件が起きる。針金が張られていたために医師が落馬して重傷を負い、下男の妻は転落死する、等々。果たして誰が起こした事件なのか・・・。男爵や医師の、醜い男性中心主義も露骨に表現される。タイトルの「白いリボン」とは、子供の無垢を象徴するものとして、牧師が自分の子供に結びつけるもの。そして、物語を最期まで追って行っても、真相は明らかにならないのだ。

白いリボン [DVD]

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