官僚との死闘七百日

高橋洋一氏などとの同志として、安倍内閣の改革を支えた著者による手記。著者の本業は東京新聞論説委員なので、ジャーナリストが政権中枢に入ることに関してしては、賛否両論あるかもしれない。高橋氏の本の方が迫力はあるけれど、こちらの本にはところどころ抵抗勢力官僚の実名(例えば、坂篤郎内閣官房副長官補)や実際の行動が出てくるので、そうした面白さはある。書類を勝手に書き変える官僚までいるのだからすさまじい。
官僚との死闘七〇〇日

南極1号伝説

俗に「ダッチワイフ」とも呼ばれる性的愛玩用人形(今では「ラブドール」と呼ぶそうだ)について、その製作者側と、利用者側とに取材してまとめたもの。日本文化の中では日陰者扱いだったこうした分野に、初めて光を当てた著作といってよいのではないか。南極越冬隊も実際に持参したが利用はされなかったとか、明治時代の白瀬隊長はペンギンを性欲処理に利用していたといった、ちょっとびっくりの知識も出ている。
南極1号伝説 ダッチワイフからラブドールまで-特殊用途愛玩人形の戦後史

ダンサー・イン・ザ・ダーク

暗く絶望的な話だということは知っていたが、本当に救いがない状況が、上手に描かれている。主人公が冤罪で死刑になるという時になっても、友人とは意地を張り合うし、弁護士は貪欲で、警察は腐敗しており、陪審員は愚か・・・

ダンサー・イン・ザ・ダーク [DVD]

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