ど田舎うまれ、ポケモンGOをつくる

ポケモンGOは私も楽しませてもらっているので、どんな人が中心に開発したのか興味があったのだが、こんな人とは思わなかった(いい意味で)。著者は野村達雄という名前を現在は名乗っているが、もともと中国黒竜江省生まれ、家族を失った中国残留婦人が、中国人と再婚し、その孫が著者である。9歳のとき、祖母の祖国である日本への移住を決め、その時に名前を「石磊」から「野村達雄」に変えるのだ。
それからは、慣れない日本暮らしの中で、著者の奮闘が始まる。信州大学工学部に入学してコンピュータサイエンスを学び、東工大大学院に進学、修了後にグーグル入社。そして、ポケモンGOを開発し、その運営会社のナイアンティックに移るのだ。いろいろな苦労があったろうが、そのたびに跳ね返している。学ぶ意欲が薄れがちな学生さんにぜひ薦めたい。