みんなの空想地図
上記の芳賀氏はまあ地図界の長老と言ってよいが、本書の著者の今和泉氏はまだ若者というべき年齢の人である。子どもの頃から、空想の地図作りに熱中し、現在ではパソコンで、まるで本物のような地図を作る(表紙も、どこか実際の場所の地図のようだが、よく見ると架空であることが分かる)。いや、すごいスキルだ。巻末に収められている「100万人の地図」というのも興味深い試み。衆議院の小選挙区は人口約40万人で1選挙区だが、日本を人口100万人で区切るのである。当然のことながら、人口密度の高い都市部では区画は狭くなり、低い農村や山間部などでは広くなる。