エロス+虐殺

akehyon2013-11-16

松竹ヌーヴェルバーグの一角を占める吉田喜重監督の1970年の映画で、実はプライバシー訴訟関係でも有名。大杉栄が刺された「日蔭茶屋」事件を扱っており、刺した当人である神近市子(映画中では正岡逸子と名前を変えてある)がプライバシーの侵害で訴えた経緯があるからだ。
主人公は細川俊之演じる大杉栄であり、その愛人の伊藤野枝岡田茉莉子が演じる。ほか、「正岡逸子」、「平賀哀鳥」(こちらは当然平塚らいてうのこと)などが主要登場人物なのだが、それに加えて、原田大二郎などが演じる現代パート(と言っても1960年代の「現代」だから、随分と昔だ)があって本筋と絡んでくる。前衛的表現で、よく分からないこともあるのだけれど、一度見ておいて損はない。