メインストリーム

「この業界で誰もが目指すこと、それはメインストリームです」
(本書で引用されている、ブルース・ルンドヴォールのことば)

超大国アメリカの文化力』の著者である、フランス人ジャーナリストのフレデリック・マルテルの新作。アメリカを手始めに、ラテンアメリカ、中国、インド、中央、そしてヨーロッパと、世界の文化産業のキーパーソン1000人以上にインタビューしてまとめられた書物。
特に、中国を扱った第9章「カンフー・パンダ」が印象深い。例えばタイム・ワーナー社のエレン・エリアゾフ女史は言う「何百万ドルもつぎこみました・・・中国側が何をやったかと言えば、法律を変えたんです!すべてがムダになりました」。欧米の多国籍企業を、中国人たちはやすやすと手玉に取るのである。
メインストリーム――文化とメディアの世界戦争