検証 福島原発事故記者会見

著者のうち、日隅氏は元産経新聞記者の弁護士で、現在はインターネット市民メディアNPJの編集長。いわばマスコミの手の内を知っているフリージャーナリスト。日隅氏が中心となって、政府および東京電力の記者会見における嘘を暴く良書。特に、メルトダウンを二ヶ月も認めなかったこと、SPPEDIのデータをあくまで予測として公表せず、結果として風下の地域の人々を高い放射能に晒したことは、東電および政府の悪業として広く記憶する必要がある。また、それを知っているはずの新聞が書かなかった、という記述もある。新聞の上層部に圧力がかかったのかもしれない。
検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか