情報社会学概論

公文俊平氏を中心とした、「情報社会学」の概説書。公文氏が序文を書き、故・吉田民人氏や高安秀樹氏、村井純氏、国領二郎氏、佐々木利尚氏らが寄稿しており、理科系的な議論が比較的多く収録されている(第2章、3章、5章)。特に、シミュレーションを扱った第5章(服部正太氏の「社会実験とシミュレーション手法」)は有益だ。公文氏は、「情報社会学」と社会情報学との違いを強調するけれど、私としては、本書の各章のような議論も社会情報学の側に取り込んで行かないと、社会情報学は逼塞して行くのではないかと思う(その前にJSISとJASIの統合が必要か)。
情報社会学概論