教祖降臨

ジャーナリスト児玉博氏の著作で、前者は孫正義、後者は三木谷浩史を扱っている。2005年に出た本なので、記述については古くなってしまったところもあり、また、この2つの本で文章を使いまわしているのではないかと思わせる部分もあるのだが、いくつか知らない事実もあって興味深かった。特に、前者は孫氏についてかなり厳しい見方をしている。孫氏が成功する前の、あまり語られないさまざまな投資の失敗(例えば、実家の家業の一つであったパチンコ産業や、あるいは山口県田万川町のリゾート開発など)についても記されている。孫だけでなく、一時期孫氏の片腕だった北尾吉隆氏についても、強欲かつ傲慢な人物として描かれている(実際にはどうだか知りません)。それに対して三木谷氏の描かれ方はかなり好意的に思える。これが差別感情に基づいたものでなければよいのだが。
幻想曲  孫正義とソフトバンクの過去・今・未来
“教祖