という倫理:近代とその不安

良質な政治哲学の思想を展開している。著者の思想に全面的に賛同はしないものの、「自己達成」を最大の価値とする現代文明への警鐘は傾聴に値する。著者のチャールズ・テイラーは最近、「自己の源泉」の邦訳が出た。私は何年か前に原書で読んだけれど、分厚くて、邦訳でももう一度読む気はしないなあ。
「ほんもの」という倫理―近代とその不安