On Bullshit
本文67ページだが、非常に小さい版型なので、普通の本にしたら20ページくらいではなかろうか。哲学者フランクファートが、bullshitについてまじめに考察する。
このbullshitというキーワードだが、なかなか日本語にしづらい。英和辞典では、たわごと、でたらめといった訳語が挙がっている。もちろんそれで間違いとは言えないが、英語のbull(牛)+shit(くそ)という語感は伝わらない。著者は、ファニア・パスカルとヴィドゲンシュタインの会話などを例に取りながら、bullshitと通常の嘘(lie)がどのように違うのか、解説して行く。