ハイデガーとマクルーハン

元・岩波の編集者でのちに大学教授を勤めた合庭惇氏の著作。マクルーハングーテンベルクの銀河系』内におけるハイデガーに対する言及を足がかりにして、この両者の近さと遠さを見定め、また、ハイデガーの技術論を再考する著作。
実はマイケル・ハイムの『仮想現実のメタフィジックス』にも同名の論文が収められており、当然それへの言及もある。このハイムの本は、まだ岩波にいたころの合庭氏の勧めで私が翻訳した、最初の訳書。売れ行きは残念ながら芳しくなく、初版のままで終わってしまったけれど、今読んでも古びていないところが多い。再版しないかな。
ハイデガーとマクルーハン―技術とメディアへの問い