戦後日本におけるアメリカのソフトパワー
第二次大戦後の米国は、日本占領を経て、軍事ではなく、文化的な手段で日本を親米国にしようとする。その一つとして本書が焦点を当てるのが、ロックフェラー財団による、日本のアメリカ研究への助成だ。そこには、理想と打算とが入り混じって現われている。
浩瀚な歴史書であり、勉強になることは多い。元は英語で書かれたものだけに、明晰でもある。日本語としては乾きすぎているような気もするが(「苦汁の選択」なんていうミスもあるけれど。正しくは「苦渋」で、「苦汁」はにがり)。だが、ここで挙げている事例から、米国による援助が、対米依存をもたらしたという結論は、性急であるように思える。本書に書かれているように、日本の学界側は米国の意図に反して学閥争いを始める(東大と京大、京大と同志社と立命館、等)など、相当に勝手でしたたかだ。
知識産業論の父、フリッツ・マッハルプも出てきます(残念ながらマックループと表記されていますが)。
