数学を生んだ父母たち

「数学を切りひらいた人々」の第1巻(なぜか第1巻を最後に読むことになった)。ミレトスのタレスにはじまり、ピタゴラスユークリッドアルキメデスなどを経てフィボナッチまで。初の女性数学者として、新プラトン哲学学校校長を務めた「アレクサンドリアのヒュパティア」という人が載っているのだが、その最期が悲惨で涙を禁じえない。政争に捲き込まれて、暴徒に惨殺されたのだった。
数学を生んだ父母たち―数論、幾何、代数の誕生 (数学を切りひらいた人びと)

劇場型社会の構造

大きな物語が失墜した後、それに代わって出現した、持続期間の短い物語を「お祭り」と呼び、著者が身近で観察した東国原知事ブームを初め、小泉劇場、新庄人気、ホリエモンなどをその例とする。分かりやすいと言えば分かりやすいのだけれど、では通常の「メディア・イベント」や、「フラッシュ・モブ」や、あるいは「流行」と別カテゴリーを立てるほどのことなのかとの疑問も湧く。
劇場型社会の構造―「お祭り党」という視点 (青弓社ライブラリー)