2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧
アガンベンの代表作。だが正直なところ、私にはこの著作の価値はよく分からない。バタイユがコジェーヴの弟子で、そこから様々な着想を得ているという事実は面白いが・・・ 歴史の終わり、およびその帰結としての等質な普遍国家の樹立についての、アレクサン…
厳格な性の規律を保とうとしているイスラム圏での「恥部」、娼婦や浮浪児の世界をルポしたノンフィクションだが、あまりにも悲惨な事例が多くてやりきれない気持ちになる。イスラム圏といっても、中東よりむしろ、東南アジアおよび南アジアが舞台となってい…
SAPIO誌での連載をまとめたもの。インテリジェンス活動について、幅広い知識が詰め込まれている。特に佐藤氏が実体験に基いて、各国諜報機関の活動等を描いた部分には迫力がある。陸軍中野学校の紹介や、ノウハウの部分もおもしろい。電子的な記録は盗…
私も関わった本だが、初めて全体を通読した。専門家の目からするとおそらく、もっと突っ込んだ議論が欲しい個所が多々あるのだろうけれど、学部学生や一般読者が問題の概要を知るにはそれなりによくできているのではないかと思う。
国鉄分割・民営化への労組などとの息詰まる駆け引きに始まり、JR東海がいかに厳しい経営条件の中で奮闘してきたかを描く会長の回顧録。特に、国鉄の主要な土地資産を引き継いだJR東日本に対しては、当事者ならではの心理もあろうが、厳しい見方をしてい…
しばらく前に紹介した、自殺した須原一秀氏の遺著。「覚悟して逝った哲学者」という副題から、何となく「悲壮な決意」のようなものを想像していたのだが、良い意味で裏切られた。この「覚悟」という言葉は、文字通り「覚った」「悟った」ということ、落ち着…
高山宏氏が西洋近代の俯瞰の構造について語り、地図エッセイストの堀淳一氏が日本の江戸時代のものを中心に鳥瞰図をレビューするなど、地図好きにはたまらない。現代の鳥瞰図絵師たちへのインタビューは、興味深いだけでなく感動的ですらある。石原正氏のニ…
原作はむかし読んだはずなのだが、さっぱりストーリーを忘れてしまったので、新鮮な形で楽しめた。人間の誇りとはなにか、考えさせられる。存在の耐えられない軽さ [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2007/12/07メディア: DVD クリック…
ドゥルーズ/ガタリの本は、院生時代から折りに触れて(もちろん邦訳で)読んで来たけれど、「器官なき身体」「リビドー経済」といった独特の用語に阻まれて、どうも腑に落ちた感じがしなかった。 本書は、若手研究者を中心にした、日本人によるドゥルーズ論…
廃藩置県直後の日本は「三府三百二県」であり、郡や市レベルの県が多数あった。それを統合して、明治9年には三府三十五県にまで減らしたものの、今度は県都を失った地方からの反発が強く、いくつかの県が分離・独立してほぼ現在の形になるのは明治22年で…
建築史などで知られる田中純教授の著作。方法論に還元されない「アブダクション」を用いて、都市文化を論じてゆく。対象となっているのは、アルド・ロッシの建築や、畠山直哉や森山大道の写真、宮本常一、萩原朔太郎、そしておなじみのベンヤミンなど。夢野…
東京大学でフランス文学を、京都大学で東洋史を学び、愛知大学教授などを勤めた著者の、急逝後に残されていた原稿をまとめたもので「遺著」と言ってよいだろう。冒頭で著者はこう語る「「熊野」とは何か?それは私がなにかあることを考えているとき、ヒョイ…
海老庵もブログで紹介していた「バブルへGO!」を見てみた。確かに、バブルの頃の(特に六本木のディスコの)雰囲気はうまく再現されていると思うが、映画としてはクズだ。タイムマシンという道具立てを使うと、論理的にいろいろ考えなくてはならないはずなの…
1972-1982年頃に生まれた、就職難にぶつかり現在でも非正規雇用を余儀なくされる人の割合が高い世代「ロストジェネレーション」の中でも、特に苦労している人に焦点を当てて取材している。私は普段、自分たちの世代だけ金を取れるだけ取って勝ち逃げしようと…
神田神保町でナカノ氏と昼食。 同氏と別れ、古本屋街をひとしきり見たあと竹橋に移動し、国立近代美術館へ。たまたま無料開放日。「現代美術に見る自己と他者」展。高嶺格氏の作品と再開できたのはうれしかった。
フランスの映像アーカイブ「INA」についての紹介本。日本にも作ればいいのに。伊那に。
法事で東京に戻る。やれやれ。川端康成の短編を原作としたオムニバス映画『夕映え少女』を渋谷に見に行くが、満員で入れなかった。残念。ユーロスペースは、以前はもっと南にあったはずだが、道玄坂のラブホテル街の真ん中に移転していた。 帰りの山手線に、…
名著「世論」のリップマンの著作。公衆にあまり信を置くなというのが結論のようだが、どうにも読みにくい。リップマンのせいなのか、翻訳者のせいなのかは分からないが。