毎日新聞ニュースより

小沢幹事長:生方副幹事長更迭…執行部批判、辞任要求拒否
2010年3月18日 21時43分 更新:3月18日 23時34分

民主党副幹事長を更迭された生方幸夫氏 民主党小沢一郎幹事長は18日、政調組織の復活を求めている生方幸夫副幹事長を更迭し、後任に辻恵氏を起用することを決めた。高嶋良充筆頭副幹事長が「執行部を批判した」として生方氏に辞任を求めたが、生方氏が拒否したためだ。生方氏は党常任幹事会に不服を申し立てる構え。党内には執行部の強権ぶりを批判する声が出ており、混乱を招きそうだ。

 「事実がないのに、外部に言うのはおかしい」。18日、高嶋氏は党本部に生方氏を呼び、辞任を迫った。生方氏がインタビューなどで「民主党は中央集権。権限と財源をどなたか一人が握っている」と暗に小沢氏を批判していたことを責めた。

 だが、生方氏は「言論の自由がないと言われる」と拒否し、逆に「党内には秘書が3人も逮捕されても何にもならない人がいるのに、何で私が役職を解かれるのか」と改めて小沢氏を批判した。

 説得が難しいと踏んだ高嶋氏は小沢氏に電話し、「一気に解決した方がいい」と更迭を求めると、小沢氏も「残念だ」と述べ、了承した。党の倫理規則では党常任幹事会が党役職を解任できるとしている。高嶋氏は「事実上の更迭だが(党規上の)処分ではない」と説明した。

 生方氏は小沢氏が廃止した党政調の復活を求めるグループの中核的存在だ。党内で会合を繰り返し、約40人の国会議員を集めるなど小沢氏に対する不満の受け皿となっていた。

 それでも「筆頭」でもない生方氏のような副幹事長職は、役員会や常任幹事会も出席できない。にもかかわらず更迭に踏み切ったのは、小沢氏の辞任を求める世論が鎮まらない中、党内の小沢批判の高まりを懸念した執行部の危機感の表れだ。

 鳩山由紀夫首相は18日夜、首相官邸で記者団に「言論を封じるという話とはレベルが違う。党の中で話をせず、メディアに(批判を)するのが潔いのかという議論だ」と、小沢氏の判断を擁護した。

 しかし、枝野幸男行政刷新担当相は会見で「(生方氏が)何か問題のあることを言ったとは認識していない」と指摘し、野田佳彦財務相も「耳に痛い話をした人が辞表を迫られるのは、極めてよろしくない」と批判した。安住淳衆院安全保障委員長は記者団に「建設的な発言に気にくわないから辞めろというのは違う」と述べた。

 18日、急きょ開かれた副幹事長会議。生方氏に辞任を求めることで一致したものの、慎重な対応を求める意見もあったという。【高山祐、近藤大介】

民主党に期待していたが、これはダメだ。耳に痛い発言を封じ込める党に未来はない。
小沢氏が辞めたくないなら辞めなくてもよいが、直言する人間を、側近が「粛清」するというのは論外だ。スターリン時代のソ連か。
つぎの選挙では「みんなの党」にするか。