社会保障の「不都合な真実」

社会保障(年金や医療、介護、子育て)問題、ひいては財政一般について、経済学的な観点から分析する書だが、きわめて辛口で悲観的なトーンに彩られている。特に年金について、純債務額が540兆円に達しているという試算はショッキングだ。世代間の公正を重視し、インセンティブを考えてメカニズム設計をしなければならないという立場には私も賛成する。本筋とはあまり関係ないが、年金について、「週刊ダイヤモンド」と「週刊東洋経済」とが真逆の立場で特集を組んでいたとは知らなかった。
社会保障の「不都合な真実」

エネルギー・環境・社会

京大で行われている一年生向けの科目「現代技術社会論」のテキスト。2004年の本で、多少現在とは論調等が違っている。温暖化問題や環境ホルモン、情報化とエネルギーの問題などについて、一通りの知識が身に付くようにできている。
なんだ、今年改訂版が出ていたのか、そちらを読めばよかった。
エネルギー・環境・社会―現代技術社会論 (京大人気講義シリーズ)