あしたは参議院議員選挙か。選挙結果にはもちろん興味はあるが、さて自分がどこに投票したらよいのか、本当に悩んでいる(決めてもこのブログで発表するつもりはないが)。自民党公明党に投票するつもりは皆無なので、民主党にするのか(うちの選挙区は民主党は2人、現職と新人の「小沢ガールズ」がいるので、そのどちらにするかという問題もある)、それとも新党のどこかにするのか、あるいは既存の革新系政党にするのか、といったところが選択肢だが、何が日本のためになるのか、分からない。困った。

新聞消滅大国アメリカ

NHK「クローズアップ現代」の、『変わる巨大メディア・新聞』の回を制作した著者が、その時の取材を核として新書にまとめたもの。売上げおよび広告収入の減少と、それに伴う記者のリストラや、新聞社自体の破綻まで、多くの事例が取り上げられている。特に、米国を代表する新聞の一つであるニューヨーク・タイムズの苦境や、トリビューン・グループの破綻はショッキングだ。
新聞の破綻とジャーナリズムの破綻とはイコールではないが、権力の監視という機能をこれまで担ってきた最大のメディアが新聞であったのも事実。テレビやインターネットにその代替ができるのか、不安は確かにある。しかし時代は確かに動いてしまったのだ。
言及されている論文「新聞は重要か」。地元新聞のなくなった町で政治への関心低下などが起きたことを示す。
http://wws-roxen.princeton.edu/wwseconpapers/papers/dp236.pdf

新聞消滅大国アメリカ (幻冬舎新書)

追想五断章

この著者の本は初めてだが、評判がよいようなので読んでみた。確かに面白かった。大学を休学して古本屋に勤める主人公が、ある女性に亡父の書いた小説を探し出して欲しいという依頼を受ける。報酬の多さに惹かれて着手するが、そこから二十年前の殺人事件が浮かびあがる。その事件についての伏線が少ないのがやや不満だけれど、作中作(亡父の遺したリドル・ストーリー)もそれぞれよく書けていて、凝った構成となっている。
追想五断章