2010-04-25 危険不可視社会 book 著者はかつて「失敗学」を提唱した、東大名誉教授の畑村洋太郎氏。本書では、人間と機械との関係が変化してきたことを背景として、新たな危険対処を考える「危険学」を提唱する。マイコン化によって機械がブラックボックス化し、また、制御するという思想が支配的となったために、新たな危険が生じていると指摘、さらに、将棋倒し事故などに見られるように、人間が凶器となる場合もあるとする。危険を危険として直視するための必読書ではないだろうか。
2010-04-25 日本の島 book 別冊太陽の一冊。吉本隆明や立松和平なども寄稿する、離島に関する紹介およびエッセイ集。大型本で、美しい写真が多数掲載されている。厚岸小島とか舳倉島、筑前大島、小宝島とか、未だ行ったことのない島がいろいろと載っていて興味をそそられる。
2010-04-25 友だち不信社会 book いじめ問題は私が子どもの頃にもあったが、ネットやケータイの普及は、その問題をさらに悪化させたように感じる。本書は、臨床心理家の著者が、実際にあった事例を基にして、学校や職場でイジメを受けた場合の対策を提言するもの。ネットいじめの首謀者が、「自分の不幸」のために他人をより不幸にしてやろうとの衝動に暗黙のうちに突き動かされているのではないかと指摘に、暗澹たる気持ちにさせられる。