統計学入門

数学科出身の数理経済学者、小島寛之氏による入門書。学生向けにどうかと思って目を通した。統計学は、自分で勉強するのも難しいけれど、他人に教えるのはもっと難しい。私もたまに、ゼミ生に対して、必要に迫られて検定や有意水準の話をすることもあるけれど、学生諸君が分かってくれているのか、まったく心もとない。そう考えると、恩師・竹村先生の偉大さが心にしみる。
やや意外だが、小島氏によると、数学と数理統計とは似て非なるというのか、数学が演繹型の論理を使うのに対し、統計学帰納型で、まったく別物らしい。本書では、独自の用語を使ったり、標準偏差を特に重視するなど、さまざまな試みが工夫されている。
完全独習 統計学入門

ゴロで丸暗記 世界の国と位置

ゴロ合わせで、世界の国の位置と首都とを覚えさせようという本。元都立西高校の地理の先生が書いている。志はよいのだが、どうもムリのあるゴロ合わせが多くて、なんとも・・・。例えば化学元素記号とかイオン化傾向などと違って、位置は2次元(厳密には3次元だが、地図で見ている分には高さのことは考えなくてもよいだろう)だから、ゴロがどんな順序なのか、ソレを覚えるのも苦労する。単純に南北方向や東西方向に並んでいるところはよいのだけれど、そうでない場所の方が多いので。
ゴロで丸暗記 世界の国と位置―授業でうまれた国名の語呂合わせ