ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

随分と長いタイトル!タイトル通り、人類学者の著者が、ボルネオのプナン族のもとでフィールドワークをして考えたことがエッセイ風に記されている。
このプナン族、日本人というか、先進国の人々とは考え方が大きく違う。まず「反省」ということをしないし、だれかが失敗したり、悪いことをしたりしても、その人を責めない。責めずに再発防止策を考える。
それと、所有にこだわらない。プナン族は基本的に、いまだ狩猟民族である。獲物が獲れればみんなで分け、獲れなければみんなで我慢する。
また、だれかに「ほしい」と言われたら、あげなくてはならない。惜しまずに物やカネをあげられる人が、ビッグマンとしてうやまわれ、ケチくさいことをすると権威は失墜する。
排泄などもあけっぴろげで、トイレではなく住居の周りに排泄する。「糞場」を通るとき、「あれは誰のだ」と批評したりする。
性については、「ペニス・ピン」という痛そうな習慣もある。亀頭に穴をあけて、骨やら木やらでできた棒を刺すのだ。もっとも近年では装着率は下がっているそうだが。

ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと